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談志が死んだ(新潮文庫)

その死は弟子たちにも伏せられていた。
立川談志、享年七十五。
この不世出の落語家に入門したのは十八歳の春だった。
それから四十年近く惚れ抜いた師匠から突然の破門宣告。
「てめえなんざクビだ」。
全身が震えた。
怒りの理由が分らない。
振り回され、腹を立て、やがて気づいた。
大変だ。
壊れてるんだ、師匠は――。
偉大な師匠(おやじ)の光と影を古弟子(せがれ)が虚実皮膜の間に描き尽す傑作長篇小説。




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