息子のカケルと二人暮らしの‘チッチ’こと青田耕平は、デビュー以来10年「次にくる小説家」と言われてきた。<br />だが、作品は売れず、次第にスランプに陥ってしまう。<br />進まない執筆、妻の死の謎、複数の女性との恋愛……。<br />ひとつの文学賞を巡る転機が、やがてカケルや恋人達との関係を劇的に変化させていく。<br />物語を紡ぐ者の苦悩、恋、そして家族を描いた、切なく、でも温かい感動長篇。<br />