昭和三十八年、六十六歳の松坂熊吾は会社の金を横領され金策に走り回っていた。<br />大阪中古車センターをオープンさせるも、別れたはずの女との関係を復活させ、それが妻・房江に知られてしまう。<br />高校生の息子・伸仁は房江の味方となるが、心を痛めた房江はついに……。<br />東京オリンピック後の大阪で、熊吾の運命はいかに──。<br />