大化改新後の激動する時代、万葉随一の才媛で‘紫草のにほへる妹’とうたわれた額田女王をめぐる大ロマン。<br />朝鮮半島への出兵、蝦夷征伐、壬申の乱……と古代国家形成のエネルギーがくろぐろと渦巻く中で、天智・天武両天皇から愛され、恋と動乱の渦中に生きた美しき宮廷歌人の劇的で華やかな生涯を、著者独自の史眼で綴り、古代人の心を探った詩情ゆたかな歴史小説。<br />