幾多の男たちとの出逢いと別れ。<br />男たちと分かち合った官能の時、共に過ごした情熱の歳月――美しくも激しい心の炎ゆえに何度となく傷つきながら、なお情熱によってしか生きられないひとりの女、俊子。<br />彼女にとって出家とは自分を葬ることではなく、新しく生きることであった。<br />――安らぎの道へと旅立った精神と肉体の軌跡を見つめ、愛と情熱の行方を問う純文学書下ろし長編。<br />