トノサマがえるのブンナは、跳躍と木登りが得意で、大の冒険好き。<br />高い椎の木のてっぺんに登ったばかりに、恐ろしい事件に会い、世の中の不思議を知った。<br />生きてあるとは、かくも尊いものなのか――。<br />作者水上勉が、すべての母親と子供たちに心をこめて贈る、感動の名作。<br />本書は《青年座》で劇化され、芸術祭優秀賞をはじめ数々の賞を受賞した。<br />巻末に「母たちへの一文」を付す。<br />