亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。<br />ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。<br />不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。<br />もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。<br />世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。<br />そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。<br />