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流転の海(新潮文庫)

昭和三十六年。
東京五輪へ向け復興は進み、大阪行きの集団就職列車が満員となった時代。
六十五歳を目前にした熊吾は中古車販売業を軌道に乗せ、往時の覇気が甦りつつある。
息子・伸仁は絵画を愛する少年に成長し、妻・房江はアルコールから抜け出せずにいたが、確かに一家に未来は拓きかけていた。
熊吾が博美と再会するまでは。




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