応仁の乱前夜、富める者の勝手し放題でかつてなく飢える者に溢れ返った京の都。<br />ならず者の頭目ながら骨皮道賢(ほねかわどうけん)は権力側に食い込んで市中警護役を任され、浮浪の徒・蓮田兵衛(はすだひょうえ)は、ひとり生き残った用心棒を兵法者に仕立てようとし、近江の古老に預けた。<br />兵衛は飢民を糾合し、日本史に悪名を刻む企てを画策していた……。<br />史実に基づく歴史巨篇。<br />