高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。<br />それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。<br />甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。<br />三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。<br />学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。<br />本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。<br />