津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。<br />高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。<br />三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。<br />そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。<br />学園生活、友情、恋愛。<br />やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。<br />