二〇四五年、北関東の町「院加」では、伝説の奇岩の地下深くに、核燃料最終処分場造成が噂されていた。<br />鎌倉からきた十七歳の少年。<br />平和活動をする既婚のカップル。<br />不動産ブローカー。<br />役場勤めの若い女とボクサーの兄。<br />海外派兵を拒む兵士たち。<br />そして、奇岩から墜落死した少年の母……。<br />日本の現在と未来を射抜く長篇小説。<br />