著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。<br />題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。<br />内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。<br />死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。<br />不倫の果ての悲劇なのか。<br />なぜ女だけが生還したのか。<br />息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。<br />異形の傑作ミステリー。<br />