国内二例目の赤ちゃんポストで張り込んでいた新聞記者・長谷部友美が目撃したのは、嬰児を抱いた石葉宏子の姿だった。<br />独身だと思っていた知人の行動に戸惑う友美。<br />慌てて姿を消した石葉の行方を追ううちに、女の抱えていた修羅が浮き彫りになってゆく。<br />最後に掴みとった驚愕の真相とは。<br />先端医療は新たなる福音か、人倫を揺さぶる悪魔の誘惑か――。<br />『流転の細胞』改題、全面改訂完全版。<br />