独自の童話と昔話の発掘とで、新しい児童文学を確立した坪田譲治。<br />本書には、なつかしい少年の日々を厳しい現実をふまえながら、鮮やかに描く‘善太・三平’ものをはじめ、子供の目に映った老人の生活を通して、人間の生き方を見つめる「お馬」、キツネやタヌキが人を化かすことが信じられていた頃の話「狐狩り」など、人生の真実を、その清新な童心描写で捉えた33編を収める。<br />