再会した弟克彦の態度に母の居所を知っているらしい様子を感じる繭子。<br />淡く消え去った岡本への慕情、道ならぬ恋にはしる克彦、母との束の間の逢瀬――繭子の苦悩は深い……。<br />多感な乙女繭子の美しくも哀しい青春を描く。<br />