濁(にご)り人(びと)の死という予期せぬ事態に立ち会った浪崎碧は、心のバランスを崩していた。<br />穢れを呑むのに必要な銅鏡もひび割れたまま、荒(すさ)んだ生活を送る彼の前に現れたのは、一番信頼を置く従兄・涼。<br />だが彼の振舞いにどこか違和感を抱いた桐島は、鏡を直すべく、碧を連れて鏡師の日名暁溪を訪ねることに。<br />暁溪は碧に理由を告げぬまま、自分の穢れを呑めと要求し――。<br />絶望と救済の第二幕。<br />