とけたらしぼんだ
きもちいいよ、痛い、きもちいい、好き、わかんない、ゆりどうしてる、ゆり……セックスしている最中、あたしのあたまの中では、いろんなことが渦巻いている――。
あたしはゆりが好きだ。
毎晩、二人でアイスクリームを食べて、ドライアイスが白煙をだしながらしぼんでいくのを見ている。
あたしは一日の終わりを、ゆりとそうやって過ごすために生きてきた。
それなのに。
今日、あたしは知った。
あの絵を見たときから。
木山透とセックスがしたい。
木山透のすべてがあたしの中に入ってきてほしい。
もう、寝るまえのアイスクリームもどうでもいい――第9回R-18文学賞優秀賞受賞作。
更新中です。しばらくお待ちください。