欲しいのは、あなただけ
「お願いやからして下さいと、言うてみろ」――19のとき夢中になった人は男らしい人だった。
囚われの身となり、こじ開けられ、これでもかこれでもかと辱めを受ける。
男らしい人の言いなりになっている自分が好きだった――。
「金曜の夜は絶対に抱きたい」――30を過ぎて優しい人に恋をした。
優しい人は金曜の夜、わたしの部屋で過ごしたあと知らない場所に去っていく。
彼にもらった期限切れの定期券がわたしのお守りだった――。
責任とか、結婚とか、家庭とか。
わたしが欲しいのはそんなものじゃない。
わたしが欲しいのは……。
一度でも恋に溺れたことのある人へ送る超ド級の恋愛小説。
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