宇宙切手シリーズ
あれから二年たつけれど、わたしはいまでも泣くことがある。
幸せそうな恋人を見るたびに、笑いながら通り過ぎるひとたちを見かけるたびに。
さびしさからDVDをかけっぱなしにして過ごしていた日々、公園で品のいいおじいさんに声をかけられた。
かつては端正な顔立ちで、不器用なプレイボーイだった浩介さん。
御年88歳。
文通を始めてから、浩介さんに負けない字を書くために書道をたしなみ、手紙で教えてもらった肉じゃがをつくり、着付けを習うようになった。
傷ついた日々に希望をくれる、じんわりあたたかな物語。
第4回R-18文学賞読者賞受賞。
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