高校の文化祭、一緒に見た夕焼け、秘密の写真……。<br />私が見つめる大好きな人は、いつも別の人を見ていた。<br />十二年の歳月を経て、同窓会で再会した彼のもとに、届くはずのないフイルムが届いた。<br />「ねえ知葉くん、いつかまた話せたら、私のこと好きだったのか、教えてほしい」――秘密を抱えたまま大人になった私たちの、止まっていた時がいま動き出す。<br />温かい涙が零れる青春恋愛ミステリ。<br />