朝鮮出兵の失敗を見抜いていた男が、徳川家康の他にいま一人。<br />糧秣と物流の天才・石田三成は、判断力を喪って久しい秀吉をコントロールする策に窮し、盟友小西行長と共に面従腹背の道を選択した。<br />迫りくる家康の包囲網。<br />苦渋の四十一歳は、東奔西走しつつ起死回生の一手に出た――。<br />戦国時代小説に新たな火種をもたらす長編。<br />