オハイオ州の架空の町ワインズバーグ。<br />そこは発展から取り残された寂しき人々が暮らすうらぶれた町。<br />地元紙の若き記者ジョージ・ウィラードのもとには、住人の奇妙な噂話が次々と寄せられる。<br />僕はこのままこの町にいていいのだろうか……。<br />両大戦に翻弄された「失われた世代」の登場を先取りし、トウェイン的土着文学から脱却、ヘミングウェイらモダニズム文学への道を拓いた先駆的傑作。<br />(解説・川本三郎)