ある日、匙足巧(さじたりたくみ)が目を覚ますと、そこは一五〇年後の東京タワー・レストランだった。<br />困惑する青年に、店のオーナーが懇願する。<br />「ビストロヤクザが迫っている。<br />料理を作ってほしい」――。<br />だが、タクミを待ち受けていたのは全ての食事がゼリー化した未来の食卓。<br />味気なく、何の面白みもないご飯。<br />そんな中で彼が作り出したものは? 「現代青年」と未来人がおりなす心温まる料理物語。<br />