キャウ! 一九九九年に作家夫婦の家にやってきた片目の猫、花ちゃんは、十八年八ケ月を生きて、旅立った。<br />死は悲しみだけの出来事ではないと、花ちゃんは教えた(「ハレルヤ」)。<br />死んだ友だちの葬儀で、彼と過ごした時間の歓びに満たされる川端賞受賞作「こことよそ」を併録。<br />心が激しく動いたことが書かれた四つの短篇。<br />