「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」妻と思ってきた女の衝撃的な一言で始まったホンモノの妻捜し。<br />けれど僕はいったい誰を愛してきたのだろう(「ニセモノの妻」)。<br />ある日、仲睦まじい夫婦の妻だけが時間のひずみに囚われてしまった。<br />共に明日を迎えられない彼女のために夫がとった行動は――(「断層」)。<br />その他、非日常に巻き込まれた4組の夫婦の、不思議で時に切なく温かな短編集。<br />(解説・中江有里)