「格差ってのは上と下にだけあるんじゃない。<br />同じ高さにもあるんだ」。<br />高度200メートル。<br />僕はビルの窓を拭く。<br />頭の中で響く声を聞きながら。<br />ある日、ふとガラスの向こうの老婆と目が合い……。<br />境界を越えた出逢いは何をもたらすのか。<br />無機質な都市に光を灯す「生」の姿を切々と描き切った、まったく新しい青春小説。<br />