「ほんま私は、いかれころや」南大阪のある一族に持ち上がった縁談を軸に、牧歌的な田舎の暮らし、不安定でわがままな母を甘やかす本家の祖父母、学生運動をしていた婿養子の父、精神を病んだ叔母、因襲に縛られた親戚たちの姿などを幼女の視点から鮮やかに描く。<br />三島由紀夫賞受賞作にして新潮新人賞受賞の驚くべきデビュー作。<br />