旅人は彷徨(さまよ)い続ける。<br />文明が衰退し、崩れ行く世界を風に吹かれるままに。<br />訪れた六つの町で目にした、人々の不可思議な営みは一体何を意味するのか。<br />終わりない旅路の果てに、彼女が辿り着く、ある「禁忌」とは。<br />数多の断片が鮮やかに収斂し、運命に導かれるようにこの世界の真実と、彼女の驚愕の正体が明らかになる。<br />注目の鬼才による、読者の認知の枠組みをも揺さぶる異形のミステリー。<br />