関東大震災で最愛の妹を喪（うしな）った八重は、妹の婚約者だった竹井と結婚したが、最新式の住居にも、新しい夫にも、上手く馴染めない――昭和と共に誕生し、その終焉と共に解体された同潤会代官山アパート。<br />そこに暮らす一家の歳月を通して、時代の激流に翻弄されても決して失われない《魂の拠り所》を描く。<br />今こそ見つめ直したい家族の原風景。<br />
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