三津谷咲良、結婚4年目の34歳。<br />成功しない不妊治療に焦燥を感じ、大学講師の夫とは微妙な関係に。<br />徳永多実、咲良の小学生時代の親友。<br />恵まれた家庭に育った優等生の咲良と異なり、高校を1年で中退、パートで働くシングルマザー。<br />二人が19年ぶりに再会し、止まっていた刻(とき)が再び動き始めたら――生まれも育ちも、そして住む世界も違う二人の女性の友情と葛藤と再生を描く、感動の書下ろし。<br />(解説・大矢博子)