浪漫(ロマン)とモダニズムの花咲く1918年。<br />美しき機巧人形(オートマタ)・伊武(イヴ)は、女学校の友人・ナオミとともに訪れた猫地蔵坂ホテルで、ある男と運命の出会いを果たす。<br />恋の始まりを予感したそのとき、幸せな日常を引き裂く大震災が襲う。<br />時代の波に翻弄され、廻り出す運命の歯車。<br />そして物語の舞台は、大陸の新国家・如洲(にょしゅう)へ――。<br />心を持たない人形が問いかける、愛とは、魂とは。<br />日本SF小説史に残る圧倒的傑作。<br />