奇譚蒐集録―弔い少女の鎮魂歌―(新潮文庫)
大正三年、帝大講師・南辺田廣章(みなべだこうしょう)と書生・山内真汐(やまうちましお)は北海道・室蘭港に降り立った。
流れ歩く村(ヤイケシテコタン)――鬼の襲撃を恐れ、アイヌに擬態し隠れ住むその村には、男女が入れ替わる奇妙な婚礼が伝承されていた。
今は亡きその村の、最後の『神に聴く者(イコンヌプ)』である女のもとに彼らが辿り着いたとき、過去と現在の謎が繋がり、悲しき真実が浮かび上がる。
ふたりの少女の贖罪に涙する、民俗学ミステリ。
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