八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。<br />やがてその釣綱に、大物の手応えが。<br />見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが――。<br />自然の脅威と峻厳さに翻弄されながらも、決して屈することのない人間の精神を円熟の筆で描き切る。<br />著者にノーベル文学賞をもたらした文学的到達点にして、永遠の傑作。<br />