人類がはじめて月を歩いた夏だった。<br />父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。<br />彼は僕と世界を結ぶ絆だった。<br />僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。<br />やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。<br />体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。<br />その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた……。<br />深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。<br />