輪笏(わしゃく)の領主としての未来を断たれ、ソナンは祖国トコシュヌコで都市警備隊の一員として勤勉に働く。<br />五年の月日を経て士官へと昇進し、父シュヌア将軍が暮らす生家へと戻ることに。<br />弓貴(ゆんたか)での日々は、一夜の夢だったのか――。<br />だが、この国に常駐する弓貴の使者の名前を知り、ソナンは激しく動揺する。<br />ひとりの青年とふたつの国の運命が絡み合う、激動のクライマックス。<br />奇蹟の英雄物語、堂々完結!(解説・瀧井朝世)