「村を壊します。<br />あなたたちは丸呑みです。<br />ごめんね」二足歩行の巨大な狸とともにやってきたあかりさんはそう告げた。<br />村を焼き、村人を呑み込む〈権三郎狸〉の伝説は、古くからこの地に語り継がれている。<br />あれはただの昔話ではなかったのか。<br />中学3年生の住谷はじめは、戸惑いながらも抗おうとするが――。<br />恩田陸、萩尾望都、森見登美彦が絶賛した、日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作!(解説・森見登美彦)