慶長二十年大坂の陣。<br />炎上する大坂城を密かに脱出した豊臣秀頼は、遥か薩摩で捲土重来を期していた。<br />時を経て寛永十四年、三代将軍徳川家光の治世に島原で百姓一揆が起こった。<br />死を恐れぬ切支丹や暗躍する忍びの願いはただひとつ。<br />徳川の天下を覆して豊臣の世を回復すること。<br />その中心にいる天草四郎時貞に流れる血脈は……。<br />「最後の戦国合戦」と称される島原の乱を大胆に描いた空前の歴史小説。<br />