元映写技師の夫・信好は、看護師の妻・紗弓と二人暮らし。<br />映画脚本家の夢を追い続けて定職はなく、ほぼ妻の稼ぎで食べている。<br />当の妻は、余裕のない生活で子供を望むこと、義母との距離、実母との確執など、家族の形に悩む日々だ。<br />幸せになるために生涯を誓ったはずなのに、夫婦とは、結婚とは、一体何だろう。<br />夫婦が夫婦になっていく’家族のはじまり’を、夫と妻交互の視点で描く連作短編集。<br />(解説・友近)