思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋、そして、ともには生きられなかったあの人のこと――。<br />大胆な仕掛けを選考委員に絶賛されたR-18文学賞大賞受賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。<br />すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。<br />(解説・吉田伸子)