社会から糾弾され、マスコミと権力の攻撃のターゲットにされた「聖泉真法会」に、信者の家族が奪還のために押しかける。<br />行き場を失い追い詰められた信者たちがとった極端な手段。<br />教祖・慧海のコントロールも超えて暴走する教団の行方は──。<br />人間の心に巣くう孤独感、閉塞感、虚無感、罪悪感、あらゆる負の感情を呑み込んで、極限まで膨れ上がる現代のモンスター、「宗教」の虚実。<br />(解説・長部日出雄)