昭和三十八年、三井三池炭鉱の爆発と国鉄事故が同日に発生。<br />「魔の土曜日」と言われたその夜、十二歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。<br />なに不自由のない家庭に生まれ育ち、母ゆずりの美貌で音楽家をめざしていた百々子だが、事件は重く立ちはだかり、暗く歪んだ悪夢が待ち構えていた……。<br />著者畢生の書下ろし大河ミステリ。<br />