「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。<br />心に封印し続けた悲劇は、まさにその地で起こったのだ。<br />私は迷いつつも、真実を求めて執筆するが……。<br />評判の占い師、悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子。<br />怪異が怪異を呼びながら、謎と恐怖が絡み合い、直視できない真相へとひた走る。<br />読み終えたとき、それはもはや他人事ではない。<br />ミステリと実話怪談の奇跡的融合。<br />(解説・千街晶之)