長年対面しつづけた宗教的課題を取り上げ、’現代の聖書’として世に問うべく構想を練りながらも絶筆となった現代小説「おごそかな渇き」。<br />ほかに’下町もの’の傑作「かあちゃん」「将監さまの細みち」「鶴は帰りぬ」、’武家もの’の名品「紅梅月毛」「野分」「蕭々十三年」、’こっけいもの’の「雨あがる」、’メルヘン調の「あだこ」「もののけ」と、周五郎文学のさまざまな魅力を一冊に収めた。<br />