黎子と悠介は、学生の頃からの’友人’。<br />恋人同士であったこともないが、三十半ばになっても黎子が頼りにするのはいつも悠介だった。<br />しかし、黎子の元夫が失踪し、二人の微妙なバランスが崩れて――「欲望」。<br />年下の男との恋につまずいた銀座の女を描く「安い涙」。<br />恋の喪失感をテーマに、さまざまな恋のかたちが繊細なタッチで描かれる。<br />切なく、胸に迫る4つのラブ・ストーリーを収録。<br />