「自分を見失うな。<br />夢は叶う!」。<br />流行歌の歌詞みたいな助言をしてくる男。<br />困ったことに男は赤の他人だった/「バカ」。<br />私の半生はこのひと言に辿り着くまでの長い前振りだったのか/コレクションを売り払い、いまは有機野菜を栽培して暮らしている……。<br />日常にひそむ危険と諧謔。<br />脱力系文学と自由律俳句の旗手が挑む、新感覚小説。<br />