海辺の寒村に、女子師範学校出の大石先生が赴任してきた。<br />担当する分教場の小学一年生は十二人。<br />新米先生は、様々な家庭の事情を抱えた生徒たちを慈愛に満ちた眼差しで導き、時と場所を越えた師弟関係を築いていく。<br />やがて戦争、そして敗戦。<br />自らも苦渋の季節を経て、四十になった先生は、再び分教場の教壇に立ち、昔の教え子の子どもたちと出会う。<br />真の師弟愛を描いた不朽の名作。<br />