政権禅譲を噂される寺西議員と財界をつないでいた秘書外浦卓郎が辞任し、南米へと旅立った。<br />彼の後輩である代筆屋土井は貸金庫の鍵を渡され、その処理を一任されていた。<br />突然の外浦の訃報を受け、土井が金庫の中から見つけたものは――。<br />燃やされるはずだった一束の手紙をめぐり、様々な思惑が波瀾を呼び、政界が揺れる。<br />日本の心臓部永田町の暗部を突き、保守政界のからくりを暴く。<br />