東京郊外で発見された、男の腐爛死体。<br />その身元を追及しようとする二人の新聞記者は、次第に、あまりにも意外な事件の核心にふれてゆくこととなった。<br />酒と女の供応に明け暮れしている、そんな悪徳税務署員の私行が招き寄せた、三つの殺人事件を通して、脱税に、収賄にと、腐敗しきった税務署の、驚くべき内情が描かれる。<br />――現代の黒い霧に挑む著者の、代表的な社会派推理小説!