古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。<br />人が見事に生きるとは、どういうことかと。<br />諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。<br />才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。<br /> ※当電子版は新潮文庫版『楽毅』一〜四巻をまとめた合本版です。<br />